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2005年09月01日

子供の頃の目を覗きこんでみた日

(福岡のホテルにて。午前10:30頃 晴れ)
現在、俺はEXCITE3のツアー中で今は博多のホテルで昼からのラジオやテレビ出演のキャンペーンを控え一人ゆっくりしているところである。
部屋には昨夜酔いにまかせて絞ったジーンズの洗濯物が柳のように2本ぶら下がり傍らには愛器のFujigenのBassと一口だけ飲んだBLACK NIKKAのポケットボトル、Tシャツがベットに数枚、カラフルなMDが机に数枚・・そんなところです。
昨日はEXCITE3のLIVE終了後、博多の友達のK氏に連れられて演奏のできる飲み屋に行った。乾杯するやいなやブルースセッションが始まり、2曲目で俺もかり出された。店内の誰かが「Mojo!!」と叫んだのがきっかけでマディーウォーターズの「I've Got My Mojo Working」が始まった。店中大合唱の大盛り上がりとなった。
EXCITE3のプロモやDVDもかかりそれも大受けした。Musician達がじっと見入っていたり「スゲー!」と呟いたのが聞こえてきたり、拍手してくれたのがとても嬉しかった。したたかにその後酔った。
少し経ちもう一度セッションが始まりCREAMバージョンの「Cross Road」を演奏した。楽しい夜だった。
店に居たバンドの皆さん、K氏、白井さん達、昨日は大変にありがとう。
さて、話を題に沿わせます。
W.Fの昔から「お二人はどんな兄弟だったんですか?」とか「どんな家庭で育ったんですか?」とよく聞かれた。兄弟が二人ともMusicianをやっている事と噂によればその上にGuitarの長兄がいるという事が普通に見えなかったのか・・・?
でも俺は「俺の家は特別??」などと言う疑問を抱いた事は一度も無かった。という事はいい家だったのだろう。父、母、長兄、次兄、それぞれ思いは有るだろうが俺はどうやらこの家族が大好きなようである。泣いたり、笑ったり、喧嘩したり、仲直りしたり、叱られたり、鍋かこんだり、叩いてくれたりした家族に大変感謝している。
そして今回は、昔からよく言われていた「そんな頃の写真を見てみたい」というリクエストを初めて真剣に考えるに至った。今まで赤ちゃんの頃や幼児の頃の写真を公表しようなどと思った事は一度も無かったので頭のその回路を動かすのは初体験だった。
小牧SCRATCHのLIVE後に実家に帰省して、次の日はOFF。英二はストレッチをしたりコーヒーを飲んだり本を読んだりしてリラックスしている横で押し入れや本棚からアルバムを探しだし「どんな顔だっけ?」とひもといてみた。高校生の頃位まではよく見ていただろう俺の幼児の頃の写真達。今はレトロとも思える車や自転車や服装や看板が一緒に写っている。今は戻らぬ昭和の空気のパッケージである。
中には赤ん坊の俺が映っている。カメラを見ているが意識や欲の無い無垢な目だった。撮ったのは母か父か?そのほかの優しい大人達だろう。その写真を30年以上も経って本人の俺が選ぼうとしている。急に何か不思議なParadoxに捉われた。
いつものホームページ用の写真を選ぶのとは訳が違う。EXCITE3やflow-war等のジャケット写真を選ぶのとも訳が違う。ふとこれは俺の物では無く母親の物なんだと思い「お母さん、これ載せてもいい??」と聞いたら写真を見つめ何も付け足す事無く「いいよ」と笑って言ってくれた。この赤ちゃんは「あなたの物」と俺は思った。すごく可愛いんだろう・・。Albumを見つめる母を見て思いました。
傍らに居た7才の姪は「これがいい!」とか「これがおばーちゃん?!パパ?!庄ちゃん?!」と楽しそうにしている。7才の子が自分よりずっと小さい赤ん坊の俺を一緒に選んでいる。不思議でした。俺にはまだまだ知らない感動がたくさんあるのだろうと思いました。
写真を選び終わり、どう頑張っても一緒に写っている幼児の兄、英二。載せていいかと尋ねると「いやー、俺には何だか分からんが、いいよ・・・。」と言ってくれた。この「わからん・・・。」は俺の感じた事を瞬時に考えたんだろうと思い、もう一度タイミングを見て了承を確かめようと昨夜LIVE後に聞いたらOKしてくれた。長兄も、知らない間に“おもしろプチ有名人”に成っているような?成っていないような?感じなので、まーそれとは関係無いが了解をとろうと思い聞いたら「了承だよ。」と言ってくれた。
今回はちょっと特別なダイアリーです。この写真達は俺の母親と父親の物です。たくさん愛されていた事が分かったのは嬉しい事でした。
皆さんもきっとある自分の赤ちゃんの頃の写真を覗いてみてください。すごくたくさんの事を思うから。

05.9・1 庄