« 緊急速報! | メイン | 2007 人民大会堂にて燃える!! »

2006から2007へ。

先日の12月29日は新宿のルイードk4にて大満月のライブだった。

この日は対バン形式で大満月の持ち時間は一時間。
そもそもこのライブが決まったのが9月18日のライブ『長月の爆弾』の時で、このオファーを見越しての来場だったのか?今回対バンのBUMER STRUCKが、「12月に一緒にやりませんか」と誘って来たのが始まりだった。
聞けば3バンドか4バンドでパーッと年末を盛り上げたいとの事、メンバーに相談して“今は良いキャリアをコツコツと積み上げたい大満月”と言うことで話を受ける事にした。

しかし今になってようやく言えるが、そのライブが終わって直ぐにドラマーの兄が「今回でやめる」と告げてきた。
「去る者は追わぬ」とは言え、俺は相当に頭を抱えた。
しかも決まったライブがある上でメンバーが去るのはこの上無い打撃である。
色々な友人に相談して新ドラマーの候補を探り、12月のライブをやるのか断念するのか考えに考え、裏で動いた。

 メンバーを探すにあたり大満月の場合は役になれるかというポイントも含まれる。
俺も“ニヒルな殺し屋”という役に扮し、グッとこらえてMCもせずこのバンドの動向をテンガロンハットからギラリと覗いているが、その後で構える屈強なドラマー・・。
キャラが立っていて、しかもジャズからスラッシュまで叩ける傑物・・。
難しかったがある一人の“モヒカン頭”が脳裏に浮かんでいた。
そして考え続けた末に、意を決してそいつに電話をした。
そいつは『エンジェル』というアダ名で、音を合わせたのはK-A-Zのパーティーで一度しかない。
しかし打ち上げなどで何度か話しはしていて「こいつはやる事なす事バカモノだけど音とキャラはすごいな・・」とは思っていた。

そこでまずは大満月の三人のみとセッションをセッティングして初顔合わせ・・。
実は『エンジェル』というのは名ばかりで“北斗の拳の敵”とおぼしき大声の人物がやって来た。
キワモノ好きのボスとビッチは大喜びである。
エンジェルは忙しいスケジュールの中で曲を細部まで譜面におこし、大満月のジャズからスラッシュ、ロックンロールまでを叩き上げた。
とても嬉しく、改めて意思を確認して大満月の新ドラマーの誕生となった。
俺としても久しぶりの再会と加入をツマミに大島君とエリカとスタッフでガブガブと朝まで飲んだ。
楽しい夜だった。

それからは三人+エンジェルのリハを繰り返して、ライブが近くなってK-A-Zと宮内を加え“新大満月”が膨れ上がり先日のライブとなった。


 ≪今回のライブ≫大満月の当初から掲げていた「映像と音楽をコラボレイトしたライブ」がやっと見えるものになった。
それは曲間のMCタイムにショートムービーを流す物で、俺は何百とステージをこなしてきたが「それはどうなるの??ライブの流れをプレーヤーがコントロールしきれるの??」とライブ屋として疑問も浮いていた。
しかし今回初めて二本のショートムービーを挟み“狙い”の具現化が出来た。
『人のやった事の無い音楽集団』を目指す大満月、「なるほど!!」と思われるのに時間は掛かるとは思っている。
実際、自分達も手探りだったが少しずつ形になってきた。
来年が楽しみになる実りの多いライブが出来た。
誘ってくれたBUMER STRUCKに沢山の仲間達、友人、そして駆けつけてくれた皆さんに心より感謝です。

 今年の最後の気持ちとしては「ベストを尽くせた」と自分に言える嬉しさがあります。
誰かにぶら下がる事無く、誰かに乗っかる訳でもなく自分の事を進める事が出来た今年。
模索し続けている大満月がベースに無ければ、この気持ちには成れていなかったと思います。

応援してくれた皆さん本当にありがとう。
来年も友愛と調和を大事に、自分の目指す真っ直ぐな活動をしていきます。
楽しみにして頂ければ本望です。

2006年12月31日 拝庄